テレビで紹介される前から地元ではおしゃれな和風カフェとして人気だった御殿場の「とらや工房」。
自然に囲まれた贅沢な敷地の中で食べる和菓子は、日常の喧騒を忘れることができて最高です。
御殿場にはとらや工房の他にも「虎屋茶房」という虎屋直営の甘味処があります。
さらに虎屋の工場も。
そこで、地元ならではの情報も混ぜながら御殿場のとらやの楽しみ方を紹介していきます。
とらや工房
最初は、テレビの「マツコの知らない世界」の「虎屋の世界」で紹介されて有名になった甘味処「とらや工房」を紹介していきます。
とらや工房の基本情報
名称 | とらや工房 |
住所 | 静岡県御殿場市東山1022−1 |
電話番号 | 055-81−2233 |
定休日 | 火曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始 |
営業時間 | 4月~9月 10時~18時 10月~3月 10時~17時 ※売り切れ次第終了 |
駐車場 | 有り |
HP | とらや工房公式 |
※この記事の情報は掲載当時のものであり、実際の情報と異なる場合がありますのでご注意ください。
アクセス
車で行く場合には、御殿場バイパスを箱根の乙女峠方面に向かいます。東名高速の御殿場インターチェンジを過ぎた先に「東山湖」があり、その手前に「鈴廣かまぼこ」がある「湖水前」という交差点があるので、そこを東に曲がって少し行くと駐車場があります。
以前冬に行ったときには、数日前に降った雪がまだ駐車場の脇に残っていました。
電車で行く場合には、御殿場駅からタクシーに乗るか富士急行のバス「河口湖・富士学校線」に乗って「東山旧岸邸前」で下車します。
御殿場アウトレットからのアクセス
御殿場アウトレットからとらや工房までは意外と近いですが、徒歩だと21分とまあまあの距離。
御殿場アウトレットから富士急行のバス「河口湖線・富士学校線」に乗れば次のバス停がとらや工房の敷地に隣接する「東山旧岸邸」です。
御殿場アウトレットで買物をした後に「ちょっと休憩」という感じで気軽に寄れる場所にあるので、観光スポットとして人気です。
庭園散策
とらや工房は駐車場から和菓子が食べられる甘味処まで自然の中を散策できる庭園があります。
庭園を散策しながら、
- 山門
- 池
- 竹林
- あずまや
- 散策路
- 茶畑
などを楽しむことができます。
入り口には「とらや工房」の看板と敷地内の案内図があります。
きれいに整備された入り口と竹林がきれいです。
こちらの山門は酒井家という家の別荘の門として建てられ、昭和2年からこの場所にあるそうです。
茅葺きは定期的にメンテナンスしているのでしょう。
適度に曲がりくねった散策路を歩くと先が気になって楽しいです。
竹林をのぞいてみると、1月なのにもうタケノコが生えていました。
庭園の中はとても静かでまるで山の中に迷い込んだような感じがします。
このときは冬でしたので、緑は少なかったのですが、空気が澄んでいて景色がとてもきれいでした。
建物の手前には梅の林があるのですが、ここで取れた梅もお菓子作りに使って、カフェで提供するようです。
もみじの葉がたくさん落ちていたので、紅葉のシーズンにはとてもきれいな景色を楽しめたのでしょう。
建物の手前には池がありました。
とらや工房の建築
とらや工房の設計者は「内藤廣」です。
建物はゆるやかな曲線を描いた形で建てられていて、喫茶室を販売所の間は屋根だけの空間になっていて、外とのつながりを意識したそうです。
近代的なシンプルな外観ながらも木材を多様していて、親しみやぬくもりが感じられるデザインでした。
こちらの販売所と喫茶室の間はテラス席のようになっていて、外の空気を楽しめます。
冬に訪れましたがヒーターが設置されていたので、快適に和菓子を楽しめました。
喫茶メニュー
とらや工房では和菓子と釜飯を楽しむことができます。
メニューは以前は、
- 菓子 500円
- あんころ餅 650円
- あんみつ 850円
- おしるこ 850円
- ところてん(菓子付き)850円
- 釜飯 1,000円
の喫茶メニュー6種類ででしたが、現在では
- どらやき 540円
- 最中 540円
- 抹茶栗きんとん 540円
- 桜もち 540円
なども追加されています。
夏にはかき氷もあるようです。
後から紹介したメニューは持ち帰りも可能です。
喫茶メニューや持ち帰りメニューを席に座って楽しむ場合には「前茶 280円」も注文する必要があります。
以前はお菓子の料金にお茶代も含まれていたような気がしますが。
季節によってメニューの変更があるようですので、もしかしたら行ったときに無いメニューがあるかもしれません。
注文方法
注文方法は、
- 席を確保する
- テラス席の隣にある販売所でメニューを注文
- テーブルで待つ
- 注文したメニューを運んでくれる
というシステムです。
以前はなかったのですが、人気になった現在は木の「いろはかるた」が喫茶スペースに置いてあり、そのカルタを席に置くことで席を確保できるシステムになっています。
なお、カルタだけだと席を取られてしまう恐れもあるので、上着やなくなっても良さそうな小物を目印においておくと良いです。
このときは、「あんころ餅」のこしあんを注文してみました。
室内の席が満席だったので、テラス席のガスヒーターの近くに座りました。
風がない日だったので、外でも結構暖かくて、上着を脱いでも大丈夫でした。
ひざ掛けがあったのがありがたいですね。
テラス席から眺める景色はきれいで、紅葉の時期や新緑の時期、積雪のときなどはまた違った味わいがあるのでしょう。
しばらくするとお茶とお菓子が運ばれてきました。
煎茶とこしあんのあんころ餅と塩昆布です。
こしあんは甘すぎずしつこくなく、上品な甘さで飽きずに食べられました。
煎茶もちょうどよい苦味で美味しかったです。
ちょっと添えられていた塩昆布が以外と良い仕事をしていて、甘さと苦さに飽きたときにちょっとしょっぱさがあると、甘みをよりいっそう感じられます。
あんころ餅は3つ入っていたので、2つ食べたところで、お茶のおかわりをし、最後の1つを大切に食べました。
とらや工房で出している前茶のお茶は隣接する茶畑で取れたもので、茶畑は散策ついでに見られるそうです
茶葉だけの販売もしています。
喫茶スペースの隣では和菓子を作っている様子を見ることもできます。
東山旧岸邸
岸信介は第90代、96代、97代、98代内閣総理大臣安倍晋三の母方のおじいさんです。
山口県生まれで、東京帝国大学(現在の東京大学)を卒業し、戦前には商工大臣に就任しました。
戦後はA級戦犯として逮捕、起訴されましたが、不起訴となりその後、自由民主党結党に参加して、初代幹事長に就任し、第56・57代内閣総理大臣を務め、日米安全保障条約改定や、国民年金法の成立に尽力した人です。
「旧岸邸」は岸信介が昭和45年73歳のときに、転居し晩年を過ごした場所です。
とらや工房と敷地が隣接しているので、そのまま散策ついでに寄ることもできます。
右側が岸信介の家で、左側の建物は入館の受付とお土産が売られている建物です。
お土産売り場には富士山グッズや和雑貨が売られています。
手ぬぐいはタオルやハンカチとして最近人気ですね。
「とらや工房」では虎屋の羊羹は売られていませんが、こちらでは買うことができます。
ちょっとした休憩スペースもありました。
とらや工房の混雑
マツコの知らない世界で紹介されてからものすごく混雑するようになりました。
混雑の口コミ情報を集めると、
- ゴールデンウイークなどの大型連休には2時間前から待つ人も
- 開店10分前に50人ほどの行列ができることもある
- 2018年6月の日曜の15時訪問で並んでから食べ始めるまで40分。 どらやきは4個購入して持ち帰れたけど、食べている最中に売り切れに。 他の商品も売り切れがあった。
など、混雑を伝える情報が出てきます。
虎屋の甘味処で和菓子や和スイーツを満喫したいけど混雑は嫌だという方には別の店舗がおすすめです。
実は御殿場にはもう一軒虎屋が経営する甘味処があります。
虎屋菓寮 御殿場店
御殿場にあるもう一つの虎屋のカフェが「虎屋菓寮」です。
虎屋直営のカフェ併設店「虎屋菓寮」は全国でも東京と横浜、京都そして、御殿場にしかありません。
虎屋茶寮の基本情報
名称 | 虎屋菓寮(とらやかりょう) |
住所 | 静岡県御殿場市新橋728−1 |
電話番号 | 055-083-6990 |
定休日 | 不定休 |
営業時間 | 販売店舗 10:00~19:00 虎屋菓寮 11:00~18:30(LO18:00) |
駐車場 | 有り |
HP | 虎屋菓寮公式 |
※この記事の情報は掲載当時のものであり、実際の情報と異なる場合がありますのでご注意ください。
アクセス
車で行く場合、御殿場インターから御殿場駅方面に向かって2分くらいの場所にあります。
駐車場も完備しています。
電車で来た場合は御殿場駅から徒歩で10分ほどの場所にあります。
虎屋茶寮とは?
とらやは、室町時代後期に京都で創業され、5世紀にわたって和菓子屋を営んでいます。
全国的に有名なとらやですが、御殿場店には主要商品や生菓子が購入できる直営店と、喫茶にてお菓子が楽しめる虎屋菓寮が併設されています。
虎屋菓寮が楽しめるのは、静岡では御殿場のみ。
他の店舗は、東京、横浜、京都などの大都市だけです。
御殿場店は、昭和55年(1980年)に御殿場にオープンし、富士山を表した季節の洋館「四季の富士」や、御殿場で有名なみくりや煎茶を使った「あんみつ」などの、御殿場店限定の甘味もあります。
建物の外観はシンプルですが、空間に余裕があって上品な佇まいです。
店内には「虎屋菓寮」と「販売」の2つのエリアがあります。
販売スペース
虎屋といえば「羊羹」ですが、御殿場店にはいろいろな種類の羊羹が置かれていました。
季節や行事にちなんだ、お菓子も置いてありました。
訪問した時は、お中元の季節だったので、涼しげなゼリー。
和菓子の形をモチーフにした豆皿がかわいいですね。
販売エリアの奥に喫茶スペースがあります。
虎屋菓寮のメニュー
メニューの一例をあげると、
- 前茶あんみつ 1,206円
- 葛きり 1,404円
- 冷やし白玉ぜんざい 1,296円
- 四季の富士(羊羹)飲み物付き 1,296円より
夏だけだと思いますが、このときあったかき氷メニューは、
- 宇治金時 1,404円
- 宇治みぞれ 1,404円
- 氷あずき 1,296円
ドリンクメニューは、
- 抹茶 京の調 864円
- 前茶 みくりや茶 756円
- カプチーノ 864円
- 抹茶グラッセ 864円
- アイス抹茶オレ 972円
- アイスコーヒー 756円
です。
食品サンプルが置いてあるので、イメージしやすい。
こちらは御殿場周辺が産地のみくりや煎茶と和三盆を使った「煎茶あんみつ」(1,296円)。
あんみつにはお茶がついてきました。
抹茶の寒天がもちもちしていて、和三盆の糖蜜とよく合い美味しい。
みつ豆やあんこの美味ししさは、さすが虎屋。
かき氷の宇治金時は、抹茶の味が濃厚で下にある小倉あんも、きちんと小豆の風味がします。
抹茶グラッセ(804円)は、抹茶をそのまま冷やしているので、とても濃厚。
お好みで白蜜を入れて楽しめます。
「とらや工房」「虎屋菓寮」どっちがいい?
やっぱり観光目的でしたら断然「とらや工房」をおすすめします。
森の中で食べる和菓子はとても風情があって贅沢です。
とはいえ混雑しているのも事実。
もし虎屋の和菓子、スイーツを楽しみたいというだけだったら虎屋菓寮の方が空いていておすすめです。
とはいえ、虎屋菓寮ではとらや工房で売られているどら焼きを買うことはできませんのでご注意を。
虎屋の工場
御殿場には虎屋の工場もあります。
工場があるから御殿場には虎屋の店舗が2つもあるんですね。
先ほど紹介した2店舗が御殿場の箱根側にあるのに対して、虎屋の工場は御殿場の富士山側にあります。
御殿場工場は、良質な原材料と富士山の伏流水を使用して餡から和菓子を作っている虎屋最大の工場です。
- 羊羹
- 最中
- 水ようかん
- 季節の羊羹
などを作っています。
工場見学はできる?
以前は工場見学できなかったのですが、最近工場見学が可能になりました。
概要は以下の通り。
- 開始時間:10:00〜(1回のみ)
- 受付人数:1〜15銘
- 所要時間:約90分
- 定休日 :土日祝、工場定休日、11月〜12月
- 電話番号:0550−89−6464
受付方法は、電話での事前予約が必要です。
希望日の1週間(7日)前までに予約必須で、2ヶ月先の末日まで受付可能です。
まとめ
御殿場の虎屋店舗、工場についてまとめると、
まとめ
- 御殿場には「とらや工房」「虎屋菓寮」「虎屋の工場」がある
- 「とらや工房」は御殿場アウトレット近く
- テレビで紹介されてからものすごく混雑している
- 自然の中で和菓子を楽しめる
- 隣接敷地に旧岸邸がある
- 「虎屋菓寮」でも甘味を楽しめる
- 羊羹は虎屋菓寮の方が種類が豊富
- それぞれでしか買えない商品がある
- 御殿場には虎屋の工場もある
- 事前予約をすることで工場見学ができる
という感じです。