お汁粉やあんみつなどの和風のスイーツをいただきながら、コーヒーや紅茶を楽しむ「和風カフェ」や「甘味処」って洋風のカフェとは違った落ち着きがあって良いですよね。
心がほっこりする感じが好きで、たまに行きたくなります。
今回紹介するのは取材依頼をいただいた沼津の甘味処「ばなふりら」さんです。
大きな窓から見える自然の景色と、こだわりのあんみつやコーヒーが楽しめる落ち着くお店です。
沼津の和風カフェ「ばなふりら」ってどんな店?
ばなふりらの基本情報はこちら。
名称 :ばなふりら
住所 :静岡県沼津市松長168-11
電話番号:055−968−5268
営業時間:11:00~17:00(ランチ11:00~14:00)
定休日 :火曜日、第4水曜日
席数 :テーブル8席 カウンター7席
駐車場 :有り
HP :ばなふりら公式
あんみつなどの和風の「甘味」と新潟の郷土料理のランチが楽しめるお店として、2019年1月16日にオープンしました。
沼津で新しい「甘味処」のお店が開店したということで、テレビの「とびっきり食堂」や、雑誌の「ぐるぐるマップ」の取材も受けたそうです。
お店の名前「ばなふりら」とは、秋元康が作詞したバナナフリッターズの「バナフリラ」という曲の中に出てくる願いがかなう呪文が元になっています。
オープン日と店名にちなんで、毎月16日には隠しメニューの「バナナフリッター」があるので、16日に来店した方はお店で確認してみてください。
お店のオーナーさんは穏やかな雰囲気の優しい女性の方でした。
新潟出身で沼津に嫁いで約18年、元々は看護師をしていたのですが、子育てが一段落して昔からの夢だったお店をオープンしたそうで、店内やメニューにはオーナーさんのこだわりが詰まっています。
アクセス・駐車場
ばなふりらは沼津市の市街地の西側、JR東海道線の「片浜駅」から徒歩2分の場所にあります。
片浜駅のすぐ近くに「SEIYU」「お宝中古市場」「沼津魚がし鮨」などの店舗が集まったショッピングセンターがありますが、そのすぐ裏に店舗はあります。
新しいお店でナビに住所を入れても出ない場合が多いので、ナビに住所を打ち込む場合は「西友松永店」の住所を打ち込んで行くと間違いないです。
- 西友松長店
- 410-0874 静岡県沼津市松長12−3
- 055−968−6700
西友松長店の目の前に「お宝中古市場」がありますが、そちらの北側の通り沿いにお店はあります。
瓦の黒壁が特徴的な外観
駐車場はお店の前にあります。
本物の瓦を使っている特徴のある和風の黒塗りの外観が目を引く建物です。
緑の植栽に囲まれたアプローチは春になればとてもきれいに、賑やかにお客さんを迎えてくれそうです。
和のぬくもりを感じる 明るくて落ち着く店内
外から見ると中の様子がまったくわからなかったのですが、店内に入るとすごく開放的で明るい空間が広がっていてびっくりしました。
壁紙に畳が使ってあったり、無垢の家具やカウンターを採用していたりと、自然を感じる和風の落ち着く空間です。
家具の木目に癒やされます。
天井が高く、庭に向けて設置された大きな窓が外の景色を映し出してくれています。
カウンター席から見える景色は、秋はヤマモミジ、春はミヤマツヅジや河津桜が楽しめるそうです。
お店の中のちょっとしたところにも花や木などの植物が飾ってあってかわいいですね♪
席は4人掛けテーブルが2セット、カウンター席が7席あり、すべてにコンセントがついています。
こちらのコンセントはスマホなどの充電に自由に使って、バッテリー残量を気にせずゆっくり過ごして欲しいというオーナーさんの思いで設置したそうです。
パソコンの充電もOKで、コーヒーを飲みながら景色を楽しんだり、のんびり仕事をして過ごしても大丈夫とのことでした。
ただし、充電器具はないので持参してください。
メニューは「甘味」「ランチ」「ドリンク」
メニューは「甘味」「ランチ」「ドリンク」に分かれています。
ランチは1種類で、オーナーさん出身の新潟の味が詰まった「越後名物 のっぺと栃尾油揚げランチ」(税別1,000円)です。
甘味は自家製のあんこやしらたまを使った「あんみつ」「お汁粉」などがあります。
白玉が乗った「あんバタートースト」。
ドリンクは「コーヒー」「紅茶」「りんごジュース」。
紅茶は雑誌「BRUTUS」のお取り寄せグランプリ2020年で選ばれた新潟の「雪国紅茶」を使用しています。
「雪国紅茶」雪国の透明感を感じるすっきりした味
雪国紅茶は一面雪に覆われた新潟の茶畑で育った日本産の紅茶です。
明治時代に輸出ように作られていた紅茶の栽培を2004年に約100年ぶりに復活して作られました。
雪国紅茶は、ほんのりと華やかな香りがして、苦味や雑味をほとんど感じないすっきりした味わいでした。
新潟の郷土料理を丸ごと楽しめるランチ
ランチを注文すると新潟の郷土料理が楽しめます。
ランチの内容は、
- れんこんの炊き込みご飯
- のっぺ
- 油揚げ
- 新潟の打ち豆と車麩の味噌汁
- 7種のピクルス
- ミニデザート
- ドリンク(デミカップ)
と盛りだくさん。
れんこんの炊き込みご飯は、だし汁とほんのり塩味を感じるご飯で、ザクザクとしたあられの食感も楽しいです。
「のっぺ」は、ホタテの貝柱、鶏肉、干し椎茸から出しをとり10種類以上の食材を煮込んだもので、新潟ではお正月に大きな鍋に作ってお客さんに振る舞う料理だそうです。
塩味は控えめですが、ダシの味が染み込んでいてしっかりとした味付けになっています。
里芋など食材のやわらかさも絶妙です。
自分の実家では調味料の濃い味付けの煮物が多かったので、煮物はあまりたくさん食べられなかったのですが、「ばなふりら」ののっぺは箸が進んで、あっという間に無くなってしまいました。
最近、肉の代わりとして注目を集めている「車麩」ですが、こちらはそんな車麩と「打ち豆」を使った味噌汁。
ふわふわの車麩と暖かい味噌汁に癒やされます。
ちなみに「打ち豆」とは、秋に取れた大豆を平たくして乾燥させた食材です。
昔は雪に閉ざされていた雪国新潟の大切な冬のタンパク源として活躍していた食材で、現在でも新潟県民に愛されています。
車麩も打ち豆も静岡県ではなかなかスーパーで見かけませんが、新潟では普通に売られているそうです。
新潟県長岡市栃尾の名物「油揚げ」。
通常の3倍の大きさの油揚げは外側はパリッと焼き上げられていて、醤油を垂らすと香ばしい香りがしました。
酸味の効いたさっぱりとした味のピクルス。
デザートは、なめらかでほんのり甘いほうじ茶のプリンでした。
ランチはダシを活かして丁寧に作られた料理で品目数も多く、食べる人の体のことを考えてくれているような優しい味でした。
こういった料理を見ると「外食はガッツリ食べたい!」という男性は物足りないと思うかもしれませんが、意外とボリュームもあって満足できますよ。
「もう少しボリュームが欲しい、、、」という方は、お願いすればご飯は無料で大盛りにしてくれるのでご安心を。
それぞれの料理が特徴のある器に盛り付けられていて、料理も色鮮やかで見ていてワクワクするランチでした。
新しい味付けや初めて食べる食材など、新しい発見があり久しぶりに食べることを楽しめました。
食後は甘味を食べてほっと一息
食後にお汁粉をいただきました。
つぶあんのたっぷり入った濃厚な汁の中には焼き立てのおもちが2つ。
ばなふりらの甘味には、毎朝5時に起きて十勝産の小豆を丁寧に炊き上げて仕込んだ「手作りのつぶあん」を使用しています。
お汁粉に入っているお餅はオーナーの祖父母の家で明治37年から続く「扇屋餅店」という「餅専門店」から仕入れているものです。
ふんわりとしたやわらかさなのに、とてももちもちしている絶品のお餅と、甘さの中に塩っけを感じるあんことの相性は抜群でした。
おしること並ぶ人気メニューに「あんみつ」があります。
黒蜜をかけていただくあんみつは甘さ控えめでフルーツや寒天がたっぷりなので、甘いものが苦手な人でも大丈夫。
新潟県産こがね餅100%の石臼挽きの白玉粉に豆腐を混ぜて作った白玉はもっちもちで、つるんとしたのどごしも楽しめます。
新メニューにあんことバターの相性バツグンな「あんバタートースト」があります。
コーヒーと一緒にブランチとして楽しんではいかがでしょうか?
ばなふりらはゆっくり過ごしてオーナーさんがお客さんにゆっくりと過ごしてもらいたいと考えているので、長居は大歓迎だそうです。
窓の外の景色を楽しみながら、読みかけのお気に入りの本を読んだり、気の合う仲間とおしゃべりを楽しんでゆっくりと時間を忘れて過ごしてみてはどうでしょう?
ばなふりらはこんな人におすすめ!
今回取材してみて、ばなふりらはこんな人におすすめだと思いました。
- お汁粉、あんみつなど「甘味」が好きな方
- 友人、カップルでゆっくり話を楽しみたい
- 日常の忙しさを忘れて景色を眺めてぼーっとしたい
- 丁寧に作られた優しい料理が食べたい
どの料理も朝早く起きて丁寧に仕込んで作られたもので、オーナーさんの優しい人柄が映し出された料理でした。
ららぽーと沼津での買物後の休憩、沼津港でのランチの後、白隠禅師ゆかりの松蔭寺への参拝の後などに立ち寄って、のんびり過ごすのもおすすめの甘味処です。
ちなみに、ランチは1日10~15食限定なので「確実に食べたい!」という方は電話で予約をしておくことをおすすめします。
おすすめは外の景色が見えるカウンター席です。
そちらも電話で席の予約ができるので「せっかくなら外を眺めてのんびりしたい」という方はぜひ予約を。